自営業をしている塾生のご家族を訪問してニュースレターに「塾長の職場訪問」として
掲載している。
今日はその取材のお話。
今日伺った家は「シャッター(あの車庫の入り口などに取り付けてある。カメラのシャッ
ターではありません)」の製造販売をしている工場。塾生のおじいさんの家だ。まず築7
年の工場の広さに驚いた。塾生から家族3人でつくったと聞いていたのでどのようなも
のだろう・・と考えていたのだが、いわゆる自動車工場のようなつくりで長さ30㍍間口
が15㍍もあり太い鉄筋の梁でつくられた立派なものだった。7千万円の設備の立派さ
にも驚かされたが中でも手作りの炉には驚嘆してしまった。
3度も改良し直したというこの炉は、ペンキを吹き付けたシャッターを更に「焼いて」塗
装を焼き付けるためのものだ。不完全燃焼するとせっかくの塗装にすすがついてしまい
台無しになってしまうそうで、これらの不具合を改良するために3度も作り直したという。
「それはもう大変だった」と塾生のおじいちゃん。
仕事が終わってから夜中に作り続けたそうだがそのモチベーションの高さに驚かされ
た。「大手に負けない製品を作ってお客様に提供したい」とおっしゃるその声は70歳を
前にした方の声の張りではなかった。最近読んだ本に「素人は製品を売りプロはニーズ
や問題に対する解決を売る」。とあったがまさにニーズに対する解決を売るための工夫
をされていた。「私が見つけたプロジェクトX」だった。
塾でも「○○という教材を使っています」なんて威勢良く語る先生が時々いるが、気を
つけないと「製品を売り」にした素人塾になってしまう・・・。と同時に考えさせられた。
最近のコメント